塾生の成長の想い出②

タイトルがいまいち定着していませんが、以前書いた子とは別の、ある生徒の成長を書いてみたいと思います。


小学生の頃から来てくれた子です。

勉強よりも他のことを優先するようなお子さんでした。

中学生でも部活中心の生活で、勉強は最低限、という姿勢でした。

中学3年生になり、目指す高校はあったのですが、学力的に届いていない状況でした。


中学1年生からいろいろな試練を与えたり、声をかけてきましたが、なかなか成果につながるものではありませんでした。

今にして思えば「何とかなるだろう」という甘い考えがあったのでしょう。


いよいよ中学3年生の冬の三者面談の時期

志望校に対して、厳しい現実をつきつけました。「今のままでは・・・」と。


そんな受験直前の冬の時期でしたが、そのあたりから授業での姿勢や雰囲気がガラッと変わりました。なんというか、主観的表現ですが

「必死」

でした。

聞き逃すまい、忘れまい、と。

実際に授業中に忘れていそうな内容の質問をしても、的確に答えてくれるようになりました。

衝撃的でした。

ここまでの変化を見せてくれるまでのところで、きっとご家庭の協力が大きくあったのだろうと考えています。 進路選択として、「行けそうな高校」でなく、「行きたい高校に向けて覚悟を決めて頑張らせる」というご家庭の選択。


冬の時期の県模試は偏差値が急激に伸びました。

1回きりの「たまたま」ではなく、2回ともきちんと志望校に合格できるであろう偏差値をきちんととってきました。


同じ人に同じことを授業で伝えても、聞き手の状況や気持ちが違うだけで伝わり方、吸収力にこんなにも違いがあるのか、と感じました。

塾として、いわゆる「良い授業」を提供することも必要です。しかし、それ以上に、お子さん一人ひとりの状況を把握し、学習効果が出せる土台作り、関係づくり、意識を向けさせる、といった目には見えないようなことを大事にしていきたいと思います。


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